手間がかかってメチャクチャ面倒だし、一生懸命作った離乳食も赤ちゃんが食べてくれないと、心が折れてしまってゲンナリ。
まなママ
そんな時にSNSでしっかりと離乳食を作っているママさんの投稿などを見ると、さらに自信を失ってしまいます。
赤ちゃんはどうして離乳食を食べてくれないのでしょうか?どうして嫌がるのでしょうか?
ひかり先生
赤ちゃんが食べてくれない理由とその対処法をお伝えするので、赤ちゃんが離乳食を食べなくて困っているママの悩みを解決できますよ!
もくじ
赤ちゃんが離乳食を食べない理由:離乳食の初期
離乳食を始めたばかりの初期に赤ちゃんが食べてくれないケースや離乳食を嫌がるケースでは、次のようなことが原因として考えられます。
- 時期や進め方が早すぎる
- 量が多すぎる
- 母乳やミルクでお腹がいっぱい
- スプーンが嫌い
- ママの要求水準が高い(ママは赤ちゃんのために食べさせたい)
まな
ゆっくり、食べられるようになりたいな。
離乳食を食べてくれないときの対処法7つ:離乳食の初期
ひかり先生
離乳食を食べてくれない理由が分かれば、対処法も分かります。
離乳食を食べてくれないときの対処法を7つご紹介するので試してみてください!
①離乳食の開始は月年齢で決めない
離乳食を開始する時期を月年齢で決めてしまうというのは間違いです。
「えっ?でも母子手帳には5~6か月頃からと書いてあるけど…」と思いましたか?
確かに母子手帳にはそのように書いてありますが、これは一つの目安。
離乳食の開始時期に、大切なチェック項目があるのです。
チェック項目 | 離乳食OK |
---|---|
首が座っていて寝がえりができるようになった | 5秒以上自力で座ることができる |
食べ物に興味を示すようになった | ママやパパが食べているのを見てよだれが増えていたり、口をもぐもぐ動かすなど、口 の筋肉が発達してきている |
哺乳反射が減弱している | スプーンを口に入れても舌で押し出さないようになった |
月年齢で離乳食を始めるものだと思っていましたが、赤ちゃんそれぞれ成長の速度が違うので、あくまでも目安だということに納得しました…!
離乳食を始めるべきなのか、このチェック項目を見ればいいんですね!
まなママ
「離乳食開始のチェック項目」がクリアしていないのに、早まって離乳食を食べさせようとしても赤ちゃんは「まだじぶんには無理だ」と敏感に察して食べてくれないのです。
また、たとえ食べたとしてもお腹を壊したりして、結局は遠回りになってしまうかも。
チェック項目をクリアしていないときは、離乳食を始めるのはもう少し待ちましょう。
離乳食を始める目安は5〜6か月と言われていますが、少しくらい遅れても大丈夫。
2~3歳くらいになって自力でご飯を食べれるようになることが離乳食のゴールなので、まだまだ先は長いです。焦らずに行きましょう。
②ベビーフード固さや大きさを確認しよう!
赤ちゃんの発達段階に合わない食品や形態の離乳食を与えても、食べてはくれません。
たとえば、ブロッコリーの穂先は5~6か月からOKでも、茎部分はまた少し硬いです。発達段階と食事の形態が合っていないと赤ちゃんは食べてくれません。
どれくらいの固さや大きさにすればよいのかよく分からない時は、ベビーフードを使ってみるのもあり!
ベビーフードは赤ちゃんの離乳食に適切な固さや大きさとなっているので、よいお手本になります。
離乳食の初期、中期、後期、完了期、どのタイミングにおいても、赤ちゃんに合わせた判断が必要であることが分かりました!
“まな”に食べさせようとした離乳食は、まだ早かったかもしれません。
まなママ
③量が多すぎませんか?
ひかり先生
まだまだ離乳食のバランスとして、母乳やミルクが多く、離乳食は少ないので、食べる量も少なくて当たり前。
初めての離乳食。
10倍がゆの第一日目は小さじに1杯でOKです。
通常のスプーンに1杯は多すぎるので上記のような、赤ちゃん用の小さなスプーンに1杯食べてくれたらOKです。
一口の量が多すぎるというケースがよくあるので、量を減らしてみましょう。
初めて卵の卵黄を食べさせるときも、ものすごく少ない量にしましょう。
耳かき1杯分の固ゆで卵の卵黄をお湯でポタージュ状にトロトロになるまで伸ばしてから食べさせます。
あるときに聞いたお話で「離乳食はお供えだと思っていました。お供えなんだから食べなくて当たり前、食べてくれたら仏様ありがとう!です」と言っているママさんがいました。
まさにそれくらいの気持ちでOKなので、量を食べなくても焦る心配はありません。
④母乳やミルクは離乳食のあとで
離乳食の初期は、母乳やミルクを飲みたいだけ飲ませてOK。
しかしあまり頻繁に授乳していると、赤ちゃんのお腹が空かないので、離乳食が進みにくくなることもあります。
離乳食を開始する前に、授乳時間をできるだけ一定にしておくのがベター。
6:00 | 10:00 | 14:00 | 18:00 | 22:00 |
授乳 | 離乳食と授乳 | 授乳 | 授乳 | 授乳 |
例えば、6時に授乳、10時に離乳食とその後に授乳、14時に授乳、18時に授乳、22時に授乳のようなスケジュール。
離乳食の初期は栄養の9割を母乳やミルクで摂っているので、離乳食を食べてくれなくても母乳やミルクをしっかり飲んでいれば大丈夫です。
⑤食べさせることや完食させることに、こだわっていませんか?
ひかり先生
離乳食の目的は、赤ちゃんが2~3歳くらいになったときに自力で食べるようになること。
そして食べることは楽しいことだということを覚えること。
離乳食の本当の目的を忘れてしまうと、頑張って食べさせるようとするだけになってしまうので、いまいちど、離乳食の目的を思い出してみてください!
ママがついつい食べさせることや食べる量にこだわってしまうと、離乳食の目的を忘れてしまいます。
食べるのは楽しいことだと伝えられているかどうか、もう一度振り返ってみましょう。
ママがイライラしながら離乳食を与えていたのでは、赤ちゃんもそれを察して食べなくなってしまうこともあります。
おおらかな気持ちで肩の力を抜いて食べさせましょう。
離乳食の初期は食べることよりも、食べ物を飲み込む練習をしたり、食べることの楽しさを覚えていく時期です。
⑥スプーンを変えてみる
食べないからといって、スプーンを口の奥の方まで持っていったりスプーンで口の上の方へ押し上げたりしていませんか?
スプーンを嫌がる赤ちゃんは結構多いです。
金属のスプーンをプラスチックにしたら食べるようになった、というケースもしばしば見られます。
まな
わたしは金属のスプーンがちょっと苦手…
柔らかいスプーンが好き!
⑦10倍がゆかにこだわらなくていい
お米が嫌いな子もいるのを忘れないで。
離乳食で最初に食べるものは白米の10倍がゆが基本ですが、嫌がるようならお米にこだわらなくても大丈夫。
ニンジンやカボチャなどの消化の良い野菜を柔らかくゆでて、なめらかにつぶしたものでもOKです。
ただし、肉や魚などのたんぱく質からのスタートはダメ。
そして、調味料は一切使わないでください。
赤ちゃんが離乳食を食べない理由:離乳食の中期
離乳食の中期でよくある食べない理由としては、まだ次のステップへ進める段階ではない場合や、離乳食に集中できないことがあります。
- パサついて食べにくい
- 食べムラ
- もっと遊んでいたい
- 椅子が嫌だ
- 大きさや固さが合っていない
離乳食を食べてくれないときの対処法5つ:離乳食の中期
①トロミをつける
離乳食の中期は舌でつぶすことができる柔らかさで、ツブツブ状の形状。
赤ちゃんは、まだ唾液と食物を上手に混ぜることができないので、パサついて食べにくいことがあるのです。
トロミをつけると食べやすくなって食べてくれることが多いです。
トロミを付ける方法には、片栗粉以外に米粉やジャガイモをすりおろして加える、ヨーグルトで合える、ベビーフードのとろみの素を使うなどがあります。
確かにとろみのついている離乳食の方が好んで食べてくれているかも!
あまり食べないものにトロミをつけてみようかな。
まなママ
②食べムラのは誰もが通る道
離乳食の中期は、食べムラや遊び食べでママを何かと悩ます時期かもしれません。
誰もが通る道だと思って、ある程度は大目にみましょう。
体調や気分で食べ方にムラがあるのは、当たり前のこと。
遊んでばかりで食べないときは30分経ったら片づけるなど、時間を決めて切りあげてOKです。
離乳食の中期はまだ離乳食が1~3割:母乳やミルクが7~9割の時期なので、母乳やミルクをしっかり飲めていて、成長曲線のカーブから大きく外れることなく成長して入れば、食べてくれない日があっても大丈夫です。
③大きさや固さを一段階戻す
まだ時期が早いものを食べさせていて、食べてくれないこともよくあります。
例えば、グリーンアスパラは離乳食の中期からOKとなっていますが、穂先の柔らかいところのみを茹でて、みじん切りにしましょう。
大きさや固さもベビーフードが参考になります。
食べてくれないときは一段階前に戻して、またしばらくして再チャレンジするとよいでしょう。
④椅子がイヤ!
離乳食の中期に入ると、ママの膝から離れて椅子に座って食べる赤ちゃんも増えて来ます。
しかし椅子に座るのが嫌で食べてくれなかった、というケースも時々あります。
ママに抱っこしてもらって食べていたのが急に椅子になると、赤ちゃんも戸惑うのかもしれません。
また、ハイチェアを低い椅子に変えたら食べるようになった、ということもあります。
⑤ステップアップが早すぎる
いきなり全部をツブツブ状の形態にステップアップする必要はありません。
メニューの中から1品ずつでOK。
またトロトロに戻して、しばらくしてからもう一度チャレンジしてみませんか?
赤ちゃんが食べない理由:離乳食の後期
- 自己主張が出て来た
- 遊ぶほうがいい
- メニューがマンネリ化している
離乳食を食べてくれないときの対処法3つ:離乳食の後期
①大目に見る
好きなものばかり食べるのは自己主張が出て来た証拠。
3回食になったのは、たくさん食べるためだけではありません。
3回食になると、ママだけではなくパパなどの他の家族とも一緒に食卓を囲むことができる、というメリットがあります。
離乳の後期は、コミュニケーションの場や食事の楽しさを覚えることも重要。
離乳食を食べさせることだけを考えていると頭が痛くなってきます…
家族で食事を楽しむ感覚も大切にしたいです!
まなママ
②新聞紙や使い捨てエプロンを利用する
遊びながら食べる、おしゃべりばかりで食べない、離乳食を手でグチャグチャにするなども「離乳食後期あるある」ですが、これも赤ちゃんの成長過程で通る道なので、片目をつぶって大目に見てあげましょう。
食事時間は30分までなどと時間を決めて、時間が来たら片づけてOK。
次の食事時間はたくさん食べてくれるでしょう。
そのために3回食なのだと捉えてください。
汚されるのがいやなら、洗わなくてもよい、使い捨ての紙エプロンを使うのもあり。
床を掃除するのが大変なら新聞紙を敷いて、食事後は丸めて捨ててしまうのも楽な方法です!
また、夜だけは好き放題にさせて、食事が終わってからお風呂に入ってきれいに洗ってあげるのもGOOD!
③ベビーフードを利用する
1日3回食になると、メニューも同じようなものになりがち。
そんな時は市販のベビーフードを食べさせるのもあり!
ご家庭で作るのは手間がかかるメニューもあるし、手作りするときの固さや大きさのお手本にもなります。
また、ごく薄い味付けが解禁になるのが離乳の後期です。
しかし、大人の3分の1くらいと言われてもどれくらいの薄味なのか分かりません。
この味の見本にもベビーフードを利用するとよいですよ!
赤ちゃんが食べない理由:離乳食の完了期
- 興味旺盛で気が散る
- 遊ぶほうがいい
- じぶんで食べたい
離乳食を食べてくれないときの対処法3つ:離乳食の完了期
完了期は遊び食べの真っただ中だったり、自分で食べようとしているかと思えば食べさせてもらおうと甘えてきたりと、なにかとややこしい時期かもしれません。
赤ちゃんは自分で食べようと頑張ってみたり、失敗してやっぱり食べさせてと甘えてきたりを行ったり来たりします。しかし、行きつ戻りつしながらも、一歩一歩前進しているのです。
甘えてきたときには受け止めてあげて、一人で食べようとしている時は見守ってあげましょう。
①気が散るものは遠ざける
テレビが付いていると、それに気を取られて食事が止まってしまいます。
できるだけ、食事の時はテレビを消すのが理想的。
②明らかに遊んでいたら切り上げる
食べずに明らかに遊んでいるようなら「もうお腹いっぱいなのかな?」と終わりにしましょう。
③生野菜はまだ食べにくいかも
レタスやキャベツなどの生野菜もOKになってきますが、レタスやキャベツなどの生野菜は結構食べにくい食材。
加熱すれば食べるのであれば全く問題はないので、生野菜を無理に食べさせる必要はありません。
離乳食の全時期共通の対処法:頑張りすぎない!
ひかり先生
頑張りすぎていませんか?食べさせることや完食させることにこだわっていませんか?
離乳食は、食べること以外に「食事は楽しいものだよ」という事を覚える時期であったり、食事を通して家族とのコミュニケーションや団らんを楽しむということにも大きな意味があります。
ママやパパは、学生時代のテストで何点を取れば満足でしたか?赤点じゃなかったらOKだったという人、70点もあればバンザイだったという人、それぞれですよね。
赤ちゃんも60点や70点でOK!
肩の力を抜いて、リラックスして離乳を進めていきましょう。
食べてくれなくても、成長曲線から外れることなく成長していたら大丈夫です!
手抜きも上手な離乳食のすすめ方の1つ
いくら頑張って手作りしても、イライラしながら与えていては本末転倒です。
時にはベビーフードを使ってもOKです。ベビーフードは愛情がないということはありません。
ベビーフードは、家庭ではなかなか作れないメニューもあるし、手に入りにくい食材も食べさせることができます。
また、固さや大きさの参考にもなりますので、ママの離乳食の勉強になります。
一週間のうちに何食分か用意してみたり、お出かけ用に買っておいたりすると、ベビーフードはママの味方になる存在です!
ママが疲れやストレスを溜めない
ママが疲れていては、赤ちゃんもそれを察して食べてくれないこともあります。
ストレスや疲れを溜めないようにしましょう。
ひかり先生
ママはすでに頑張っています!
力を入れすぎないようにしましょうね。
子育ては離乳食だけでなく、寝かしつけたり、お風呂に入れたり、うんちの取替をしたり、大忙しですよね。
ママの健康のためにも、ラクをする方法を探しましょう。
まな
まだうまく食べられないけど、これから離乳食を食べられるようになるね!
いつもありがとう〜!
参考:厚生労働省 「授乳・離乳の支援ガイド」改定に関する研究会
参考:厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)
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