ひかり先生
もくじ
風邪の時の離乳食はどうすればいいの?
まなママ
ガックリしてしちゃったのかな?
でも、焦らなくても大丈夫!みんなそうだから。
風邪の時のケアは「赤ちゃんに合わせる!」これに尽きると思います。
離乳食をお休みした方が良いケース
- まだ離乳食よりも母乳やミルクの割合が多い時
- 食べたがらない時
- 嘔吐や下痢の回数が多い時
離乳食を食べさせてもOKの目安
- 2回食以降で半分以上の栄養を離乳食から摂っている
- 元気があって、食べたそうにしている
- 嘔吐や下痢がないか、ごくわずか
- 上の3つがすべてYESの時
離乳食を与える場合の「おきて」
NG食品
- 脂っこい物
- 生もの
- 食物繊維の多い物
- 酸味のあるもの(吐き気をもよおしやすいので、オレンジジュースはNG!)
良くなってきたら、ささみの蒸し物や白身魚の蒸し物や煮物でたんぱく質を摂るのはOKです。
★1段階戻して胃腸の負担を軽減させること(中期→初期に、後期→中期に)
★消化の良い物を!(おかゆ、煮込みうどん、ゼリー、ポタージュスープ、おろしリンゴのくず煮など)
普段の2分の1~3分の1で十分です
たとえ食べることができても、風邪の時は消化能力はいつもよりも衰えています。いつもの半分~3分の1くらい食べられれば上出来!消化の良い炭水化物中心でOKです。
水分がしっかり摂れていれば、食べることにこだわらなくても大丈夫!
水分は、母乳やミルク、白湯、赤ちゃん用の麦茶などで。
風邪の時に理想的な食べ物は?
風邪に効く食べ物って何がありますか?と時々聞かれますが、食べ物はお薬じゃないからねー。
「この食べ物が風邪に良く効くよ」などと、食べ物を薬のように言うと、厳密には薬事法違反になりかねないので、それは止めておきましょう。
でも、風邪の時によく使われる漢方薬の成分になっていたり、去痰薬(タンがスムーズに出るようにするお薬)の成分となっている食べ物もあるので、それらを紹介しますね。
- くず:
奈良県の吉野という所でとれる吉野葛が有名です。「葛まんじゅう」や「葛きり」の「くず」です。
風邪薬としておなじみの葛根湯は、葛の根にシナモンと同じ桂皮や生姜(しょうが)などを混ぜています。 - 大根に多いジアスターゼ:
ジアスターゼは去痰薬や消化剤の成分となっています。
<りんごの葛煮>
りんごをすりおろして砂糖と水を少し入れて混ぜ、弱火にかけます。煮えてきたら水で溶いたくず粉を入れてとろみをつけます。
その他、脱水や下痢や嘔吐や大量発汗でカリウムが失われやすいので、カリウムを補えるメニューもGOOD!
カリウムはイモ類や果物やトマトジュースに多いです。
さつま芋を入れて煮込んだ<いもがゆ>、トマトジュースや赤ちゃん用の野菜ジュースで煮込んだ
<トマトがゆ>も良いでしょう。
赤ちゃんが風邪の時、お風呂に入れてもイイの?
まなママ
私事で恐縮ですが、実は私の祖父&伯父は内科・小児科の開業医でした。その伯父に「風邪の時のお風呂はどうするのがいいの?」と聞いてみたことがあります。
答えは・・・
「入りたかったら入ったらいいし、しんどいからパスしたいと子どもが言ったら、身体を拭くだけにしたらイイ。難しく考えなくても、子どもに合わせたらイイ!」
なんて大雑把でいい加減なんだ・・・( ̄▽ ̄;) と、その時は思いましたが、その後TVの健康情報番組に出ている医師たちも同様の答えだったので、今は「赤ちゃんに合わせる」!
これがベストだと思っています。
育児書などには
38℃以上でしんどそうにしていたら、身体を拭くだけに。38℃以上でも元気ならシャワー。
38℃未満で元気なら、入浴OK。
ただし長湯や熱いお風呂はNG!冬はお湯をはって浴室を温めてから入浴する、となっています。
赤ちゃんの様子を見て、判断しましょう。
今と昔ではお風呂場の環境も違う
昔は家から出て離れにある小屋が浴室だった、という家も多いです。冬に、一旦家の外に出ないと入浴できないのでは寒い寒い!
身体を洗う所が家族4人でも広々としていて、窓からは隙間風が入ったりしてました。
だから昔は、冬に入浴すること自体が風邪をひいてしまうリスクが高かったのです。
でも今は、お風呂場に隙間風が入るという事もないだろうし、お風呂から上がったらリビングも暖房で温かくなっていることでしょう。
予めお湯をはって浴室を温めておけば、元気なら入浴してサッパリしましょう。
入浴後は水分補給を忘れずに!
赤ちゃんのこんな症状は、どう看病すればいい?
下痢・吐く
赤ちゃんの胃は、大人とは少し形がちがいます。
大人の胃はカーブがあるけど、赤ちゃんの胃はとっくりのような形で入り口も閉まっていません。
だから、ゲップや咳の後や、授乳後に身体を動かした時などにダレーッと口から出てしまう事は3~4か月くらいまではよくあることで、これは嘔吐(吐く)とは少しちがいます。嘔吐は、胃の中の物を吐くことを言い、授乳してからしばらく経ってから吐きます。
また、まだまだ消化機能が未熟だし固形便になるような食物繊維を摂っていないので、赤ちゃんのウンチは柔らかウンチが当たり前です。
次の場合は休日や夜間でもすぐに受診を!
- 嘔吐が続いてぐったりしている
- 5~15分ごとに吐いて顔色も悪い
- オシッコも少なくグッタリ
- 下痢や高熱を伴っている
- イチゴジャムのような下痢や米のとぎ汁のような白い下痢
風邪の時は、おむつやオシッコの色・量を気を付けてチェックしましょう。
下痢や吐いたときのケア:脱水防止!→水分を補給しよう!
飲む点滴のごとく、白湯や麦茶を小さじ1杯を5分毎という感じで飲ますのが吐かずにすむコツです。
飲めるようなら、母乳やミルクもいつもの量をあげて大丈夫です。
しかし、飲みたがらないのに無理やり母乳やミルクを飲ます必要はありません。風邪の時は白湯や麦茶、場合によっては経口補水液(アクアライトなど)を優先したので大丈夫!
大人用のスポーツドリンクは、まだ赤ちゃんには早いのでNGです。
吐いたときは耳や口の周りを拭きましょう。
ケア:お尻の清潔
下痢の場合は、お尻ケアが必要です。
オムツは汚れたらすぐに取り換えて、状況に合わせてぬるま湯でお尻を洗いましょう。
脱水のサイン
- よだれが出ていない
- 唇がカサカサ、舌が乾いている
- オシッコが出ていなくてグッタリしている→夜間や休日でもすぐに病院へ
鼻水・鼻づまり
ケア:綿棒で取り除く、母乳点鼻、鼻吸い器(後で述べます)
綿棒は鼻の入り口でクルクルと回して鼻水を絡めながら引っ張り出すのが、コツです。
小児科医はよく、母乳をスポイトで鼻に垂らしてから鼻吸い器で取るとイイと言っておられます。母乳の代わりに生理的食塩水でもOKです。
赤ちゃんが風邪の時、薬をはどうしよう?
赤ちゃんには使えない風邪薬の成分があります。
赤ちゃんには使えない薬の成分
- サリチル酸(アスピリンなど)
- ジクロフェナク(ボルタレンなど)
- メフェナム酸(ポンタールなど)
これらは、インフルエンザ脳炎やライ症候群と言う病気を引き起こすリスクがあると言われています。
また、咳止めとして昔から使われていて市販の風邪薬にも配合されていることが多い「コデイン」という成分が、2019年より12歳未満の小児には禁忌(飲ませてはダメ!)となりました。
咳は気道に入った異物を排泄させる役割もあるので、むやみに止めるのは考えもの。特に痰が絡む咳は、咳止めよりも痰を切りやすくする薬(去痰薬)を使うべきだとされています。
今はジェネリック医薬品があって、成分は同じでも名前の違う薬がたくさんあります。薬剤師さんでも調べないと、どの薬のことなのか分からないこともあるので、一般の人は尚更でしょう。
上の子が風邪をひいたときに小児科でもらった薬の残りを下の子に飲ます、大人の薬を半分だけ飲ますなどはダメ!
お薬を飲ませたいなあ~と思う時は、受診して医師に処方してもらうのが無難です。
赤ちゃんが風邪を引いた時の看病についてQ&A
風邪の赤ちゃんの抱き方・寝かせ方は?
吐いたものを喉に詰めてしまうリスクを回避するために、吐いている時は身体を起こすのがベター。または、顔を横に向けましょう。
鼻詰まりの時も、顔を横に向けて寝かした方が鼻が通りやすいです。
ぜんそくで息苦しそうなときは、上半身を起こすor斜めにして寝かした方が肺が広がって、呼吸が楽になるでしょう。抱く時は、縦抱きがベターです。(重力で肺に酸素が入りやすい)
風邪の時は厚着させて保温をした方がいいの?
これも、おばあちゃんとママ友さんで意見が違うことが多いですが、赤ちゃんに合わせたのでOKです。
まだ喋れない赤ちゃんでも、暑かったら掛布団を蹴飛ばすでしょう。その時は、赤ちゃんの無言の意見を尊重して、掛布団を除けてあげましょう。
厚着をさせると「うつ熱」になることもあるので、着せすぎはNGです。
しかし、熱の上がり始めは寒気がすることがあるので、赤ちゃんに合わせて暑そうなら脱がす、寒そうなら着せるでOKです。
一般的に推奨されている住環境は
夏:26~28℃、湿度60%前後
冬:20~24℃、湿度50~60%です。
風邪を引かないための対策は?
コロナウイルス対策は、風邪やインフルエンザ対策にもなっています
この冬はインフルエンザが非常に少なかったそうです。コロナ騒動で、みんなが手洗いを頑張ったからでしょう。やはり、手洗いは重要です。
3密を避けることも、インフルエンザや風邪の対策になっています。
過度に日光を避け過ぎないようにしよう!
適度に日光に当たることも大切です。紫外線には殺菌効果もあるし、よく眠れる効果もあります。また、カルシウムを骨に届けるビタミンDを作り出すためにも、紫外線が必要です。
紫外線の害を避け過ぎないようにしましょう。紫外線にはメリットもあるのです。
赤ちゃんの風邪はいつ頃から?
6か月くらいからが多いです。
3か月未満の赤ちゃんが38℃以上の熱を出した場合は、入院治療とするのが原則となっています。3か月以内の高熱は、夜や休日でもすぐに受診しましょう。
逆に、ママが風邪をひいたときの授乳はどうすればいいの?
教科書的には、ママがしんどくなければ授乳してもOKとなっています。インフルエンザウイルスや一般的な風邪のウイルスは母乳には移行しません。
むしろウイルスと闘う抗体を赤ちゃんに譲ることができる、というメリットもあります。
ママが手洗い・うがい・マスクをきちんとすれば&ママが無理ではなければ、風邪の時の授乳もOKだと言われています。
「でも、万が一コロナだったら…」などと心配なら、冷凍にしておいた母乳をパパが与えると良いでしょう。母乳の冷凍は、約6か月保存可能です(低体重児は3か月まで)
風邪の時に便利なアイテム
すぐに測れる体温計:けんおんくん(オムロン)
この体温計は、おでこの前にかざすと最短1秒で体温を計ってくれるので忙しいときにも便利です。
熱で体が大変なときに脇で体温を図るのは大変なことですが、オムロンのけんおんくんであれば、何度でも簡単に体温が図れますね!
まなママ
鼻吸い器
スポイトタイプ、ストロータイプ、電動タイプがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
鼻吸い器:スポイトタイプ
サイズが小さいので吸引力が弱く、赤ちゃんが嫌がる率は低いが、大量の鼻水には不向き。
鼻吸い器:ストロータイプ
様子を見ながら加減できる。最近の商品は逆止め弁が付いていて、ママの口に鼻水がはいらないようになっています。
鼻吸い器:電動タイプ
吸引力が強く、粘度の高い鼻水も楽に取れるが、嫌がる率は高め。機械音を嫌がる子も。
パルスオキシメーター
パルスオキシメーターは血液中の酸素飽和度(SpO2)を測定する器具です。
ぜんそくの子は持っていると、受診の目安を確かめることが可能になります。
健康人ならSpO2が95%以上あるはずです。
あらかじめ主治医に、受診の目安となる数値を聞いておこう!
下の画像は、酸素飽和度が98%で脈拍82です。
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パルスオキシメーター人気ランキング
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https://ranking.rakuten.co.jp/daily/566892/
小さな山を乗り越えて強くなっていく・大人になっていく
風邪をひいたり病気を貰って来たりで、仕事を休んでばかり!とママは嘆きたくなるかもしれませんが、そうやって小さな山を1つ1つ乗り越えて、赤ちゃんは強くなっていくのかもしれません。
まなパパ
すぐに治る子もいれば回復までに日数がかかる子もいますが、「子どもに合わせる!」
見守るしかありません。
病気を乗り越えた時は、「よかったね。よく頑張ったね」と親子で喜ぶことで、絆も強くなるのではないかと思います。
まなママ
まな
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